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木村霜之助の日記 夏

木村霜之助の日記 夏

著者:木村霜之助早時期仮名子

📖 概要

架空男子大学生・木村霜之助による日記3ヶ月分。


【本文抜粋】

二〇二五年七月十二日  晴れ(もういいのに)
辻宅でレポート作成。お互い別の講義のレポートを作っているが、不安・孤独・集中力散漫対策のために、同じ空間で書いている。三分の一ほど書いた段階で、最初の「飽き」がやってきた。辻の方を見ると、じっと画面を見てカタカタやっているので声を掛けづらい。トイレ行きがてら、そっと画面を覗くと、辻は『寿司打』、タイピングゲームをやっていた。
「おい、単位諦めたのか」
辻はパソコン教室の生徒さんではないので、躊躇なく声を掛けた。辻は一切動揺する気配はなく、
「タイピングスピードを上げて効率的に執筆したい」
と言った。それは今やることなのか、と思ったし、言おうとしたが、この主張をするゾーンに入っている辻に、正論をぶつけたところで無意味だと思ったので、見守る。どんどん打ち込む文字が難しくなってくるので
「はい、次、『ウニの軍艦巻き』、あ、馬鹿、消して消して」
等応援していたら、辻が静かにブラウザの×をクリックし、寿司打タイムを終了した。
昼飯、松屋

📘 書誌情報

販売価格420 円(税込)
出版形態紙の本
カテゴリー小説

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